税理士事務所に興味はあるけれど、「本当に転職する価値ってあるの…?」と迷う方へ。
税金の知識が自然と身につきキャリアの安定性にもつながる一方で、繁忙期や責任の重さなど働く前に知っておきたい現実もあります。
本記事では勤務歴10年の筆者が、その“期待”と“ギャップ”を11の視点から整理。
あなたの不安を解消し、きっと納得して一歩を踏み出す判断材料になりますよ。
メリット11選

1.税金の知識がつく、正しい節税ができるようになる
会社員だと、確定申告をやらない人が多いのではないでしょうか。
税理士事務所で働いていれば、毎年何十件とやるのでお手の物です。
私もふるさと納税などを使って節税しています。
また、いずれ遭遇するであろう退職や相続といった、税金イベントを先に体験できるメリットも。
2.家計管理がうまくなる
企業の経営相談を受ける立場なので、経費に対して敏感になります。
普段の支出も「これって費用対効果あるかな…」と考えがち。
その結果自分の家計管理も改善されていくのです。
3.変な商品を買わなくなる
仕事で請求書を確認することも多いので、元値を知る機会も。
適正価格を知ることができるため、価値に見合った価格か判断ができるようになります。
逆に安すぎるものに違和感を感じるようになるので、詐欺商材への感度が高くなります。
4.普段関わらない業界の人に会える
クライアントの事業拡大に伴って様々なイベントが発生します。
そのため他の士業や金融業界、経営者と関わることが多い。
コネクションが増え、困ったときの相談先が豊富です。
経営者視点を知ることができ、普段できない体験が出来ますよ。
5.いろんな業界の裏側が見える
この仕事は、会社の起業から廃業まで付き合うお仕事。
様々な苦楽を共にする大変さはありますが、流行の裏側、いろんな業界の実はね…が聞けるのはこのお仕事ならでは!
6.景気に左右されにくい
不景気でも災害が起きても税金の申告はなくならない。景気に強い業界なのです。
ただ、不況でクライアントが減る可能性はあります。
しかし経営者と一緒に経営を強くすることができれば、より安定した基盤がつくれる!
努力が目に見える仕事で、やりがいがありますよ。
7.男女差・年齢差が少ない
専門知識がすべての世界なので、性別や年齢に関係なく評価されやすいです(実力主義ともいう)。
とくに女性の復職(産休・育休明け)もしやすく、長く働き続けられます。
8.信頼性が上がる
社会的に「ちゃんとしている人」と無条件に思ってもらえます。
実感はないですが賃貸契約など、いろんな審査で有利にはたらくことがあるそうです。
対面では、「好印象をもってもらえたな」と感じる場面も。
とくに婚活。親世代からの受けは良いです(笑)。
9.オンオフのメリハリがつけやすく、自分で仕事をコントロールできる
仕事は担当性なことが多く、自分の持ち分さえできていれば休みは自由。
冬〜春の繁忙期と夏場の閑散期がはっきりしているため、予定も立てやすいです。
最近も同僚が「一週間海外旅行いってきま~す」と休暇中。いいな〜。
10.どこにいっても通用する一生物のスキルが手に入る
引っ越しをしても、どこでも就職できます。
税理士事務所だけでなく、企業の経理職としての雇用も可能。
潰しの効くスキルが身につきます。
11.心理的ストレスを減らせる
初対面からお互いを知っていくのには、時間と労力がかかります。
この仕事はクライアントと長いお付き合いになるので、人間関係構築のストレスが減らせるメリットも。
クライアントと良い関係を築ければ、仕事が年々楽になっていきますよ。
デメリット11選

1.繁忙期が地獄の忙しさ
冬から春にかけては年末調整・償却資産(固定資産税)・確定申告・法人年度末と、税金イベントがまとめてやってきます。
事務所によっては「寝てないんじゃ…?」というところも。
そんな事務所にあたると大変ですので、くれぐれも転職は慎重に。
私の場合繁忙期でも、前職は残業0、現職も月10〜20時間でいけます。
これは事務所によりますね。
2.責任が重い
お金が関わり、人生を左右する仕事です。一つの間違いで、年収を超える金額が吹っ飛ぶことも。
しかもそれを払うのは、クライアントです。
不用意な発言はできません。
3.期限へのプレッシャー
1日期限を過ぎただけで、何百万円と変わってくることがあります。期限は絶対。
どんなに巻き戻したくても、できないのが時間です。
致命的なミスをしないためにも、計画性は必須。
4.数字に細かくなる
プライベートの割り勘で、1円単位まで計算してしまうことも…。
わかってる!つい計算しちゃっただけだから!本当に1円単位まで払わなくていいから!(心の叫び)
でも貸したお金が返ってこないと、凄いストレス…。
同業者との飲み会の集金は、めちゃくちゃ早くまとまります(笑)。
5.経済感覚がズレてくる
日々の仕事で「数字の裏側」を読む癖がつくため、普段の生活でもつい分析のスイッチが入ってしまいます。
友人や家族に「これお得じゃない?」と言われても、「元値を高くしてあって、値引きした今が適正価格なんじゃないかなぁ」と冷静になってしまう。
本心ではいっしょに盛り上がれない冷めたやつに。
6.説明が長くなる
間違えてはいけないため、仕事では前提条件も踏まえた説明をしています。
そのためついつい細かいところまで説明してしまいがち。
単純にうざいですよね。自重します(笑)。
7.専門用語使いがち
仕事で使う法律や会計用語は、漢字の長ったらしいものが多め。
クライアントには噛み砕いて話さないといけないので、気をつけてはいるんですけどね。
ポロッと出してしまうと、こちらも単純にうざがられます(笑)。
8.一生勉強が終わらない
日本語の税金は難しい!
しかも毎年法改正が入るため、勉強は終わりません。
事務所内で勉強の体制が整っていないと、情報を追うのがめちゃくちゃ大変です。
9.古い考えが残っている
先生によりますが、未だに紙がメインの事務所があります。
経営アドバイスにもだんだん慣れてくると、事務所の非効率さが気になってストレスに。
事務所によってはお給料も昔ながらの「見習い期間」という考えで、安いところもあるので注意。
10.経営者の無理難題に対応するストレス
脱税まがいの相談をしてくる経営者に対する説明って、本当に大変。
知り合いからちょっと聞いただけで、深刻さに気づいていない人もいるんですけどね。
加担すると失業するだけでなく、監督責任がある先生の仕事にも影響が出てしまいます。
勇気はいるけど、ダメなことはダメと言わなければいけません。
11.知人から無料相談をもちかけられる
「友達なんだから固いこと言わないで教えてよ」と言われますが…無料であっても無資格者の税務相談は違法です。
毎回説明するのは面倒なので、私は親しい友人にしか職場のことを話していません。
まとめ
税理士事務所の仕事は確かなスキルを得られる一方で、覚悟のいる瞬間も。
ただ自分に合った職場で正しい努力を積み重ねれば、意外と“慣れ”が力になってくれるものです。
メリットとデメリットの両面を知って、転職を「勢い」ではなく「戦略」に変えるための大切なプロセスに変えてください。
これから選ぶ一歩が、長く続くキャリアの基盤になります。
この記事であなたの迷いが少しでも晴れ、自分にあった働き方を描ければ幸いです。

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